トヨタ販売店間の競争を勝ち抜くために
販売店名でしか区別がつかない時代
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2020年5月、世間がコロナ禍に見舞われる中、トヨタは全販売店にて全車種併売化をスタートしました。
併売化による一番の弊害は、各チャネルごとに存在していた専売車がなくなる事です。
専売車があることによって守られていたチャネル間のある種の防壁がなくなるわけですから、その影響は計り知れません。
販売店各社では、併売化に備えて様々な取り組みを行ってきたと思いますが、うまくいっていないことも多いのではないでしょうか?
ただ、このある種特別な環境下でも、実績を上げている販売店がいることは確かです。
今一度、自社の活動を振り返り、うまくいかない要因を取り除いていくことが必要です。
組織の役割を正しく認識していますか?
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直近でよく聞く課題は、現場での活動不足を悩む声です。
確かに直接的な接触をなるべく避けることは必要で、最低限の接触で最大限の効果を上げることが現場スタッフに望まれることです。
ただし、その仕組みを作ることは現場ではなく本部の役割で、できない理由を現場に押し付けていては問題解決にはいたりません。
組織の役割を正しく認識して、目標達成に向かっていく必要があります。
経営方針は本部、店舗と共通認識になっていますか?
年度方針や3カ年の方針は、主に役員層の方々が中心になって考えていることかと思います。
企業として向かっていく未来を見つつ、それを実現するために行っていくタスクが年度方針や計画となって落ちていきます。
それらの意図やビジョンは、本部・店舗スタッフの共通認識になっていなければ、当然思うような成果は得られません。
その最たる例がブランディングです。
競合との差別化を意識し、『販売店としてこう見られたい!』『こういう部分で競合他社と差をつけていきたい!』という部分を明確にして打ち出していくことが必要ですが、その意識に根差した実活動が伴っていなければすべて絵に描いた餅になってしまいます。
厳しい競争に見舞われている今だからこそ、課題は根本から解消していく必要があります。
市場に合わせた顧客開拓と守りきりはできていますか?
新規の顧客開拓において、集客イベントの活用は必須ですが、現在の環境上、不特定多数の集まる大規模なイベントはなかなか開催しづらい状況です。
効率よく顧客を集めるための情報発信
大切なことは『ニーズのある顧客』に対して『適切なタイミング』で『適切な情報』を発信し、効率よく顧客を集めることです。
当たり前のようにも思えますが、特にWebサイトやWeb広告の活用において、それらが充分にできている販売店は多くありません。
商談に対する接触活動
顧客の守りきりにおいても同様です。
直接訪問などの直接接触による商談から、電話などでの非接触による商談が多くなっていると思います。
目の前にいないからこそ話す内容や声の調子など、慣れているスタッフとそうでないスタッフで大きく効果が変わります。
提案による1顧客当たりの単価アップ
提案漏れなどで顧客単価は下がっていませんか?
接触機会や接触頻度が下がる今、1顧客当たりの単価アップは販売店での共通の課題です。
まとめ
各販売店で良い要素、改善すべき要素はあると思われますが、主に明暗を分けているのは、変化に対応するスピードであると感じています。
競争がより一層激しくなっている今、市場の変化に合わせて柔軟に対応し、即座に現場へ反映させる体制作りと、円滑に行う仕組み作りが販売店には必要です。